6.設計者教育とアウトソーシング オムロン株式会社 田村隆徳
株式会社京装テクノロジ 神田隆次
ものづくりにおいて,設計開発力の向上は良い商品をタイムリーに生み出す中枢ともいえるテーマである。その中でも設計者の創造的活動はその源泉であり,これを度外視しては如何なる設備も手法も無用の長物となる。したがって,設計開発力向上について論じるとき,創造的活動の中枢である設計者教育はさけて通れないテーマである。
さて,ものづくりにおいて必要な技術は,基礎的な工学知識を始め,商品を基盤とした設計技術や生産技術,さらに,品質工学・CAD/CAEなど多岐にわたる。これらを,学校教育を皮切りに,新入社員教育やOJTを含む社員教育の中で習得していくわけであるが,これは決して容易なことではない。自己啓発や生涯教育が叫ばれる所以である。
特に,近年,コンピュータの普及とともにCAD/CAEなどが急速に進むとともに,グローバル化が拡大の一途をたどっており,設計者に求められるものが質量ともに急速に増大している。このような状況の中で,さらなる設計開発力の向上を一個人や一会社で担うのは難しくなってきており,アウトソーシングの戦略的な活用も重要なテーマとなっている。
本章では,設計開発力の向上を目指して,設計者教育とアウトソーシングについて,関西
EACで各企業から発表された報告を紹介しながら,現状とこれからの方向性を述べる。
<以下、詳細は本書参照>