2.設計固有技術でのプロセス・手法改善 新日鉄住金株式会社 石岡功行
本章では設計の固有技術の領域におけるプロセスと手法改善について述べる。
とはいえ、一言に“設計固有技術”と言っても様々な業種においてそれぞれ違うため本章において読者の業務にそのまま結びつけることは難しいかもしれない。
設計固有技術に関わるプロセスと手法は、業種や製品により広範囲にわたるが、ここでは特に、「CAE」と「品質工学」に着目して、約50年の歴史の中で比較的近年に関西EACで発表された事例を中心に紹介したい。
ここで紹介するCAE(Computer Aided Engineering)とはコンピュータを活用して製品強度や性能を仮想モデルで解析・評価する技術であり、品質工学はタグチメソッドとして知られている技術開発・新製品開発を効率的に行う開発技法であるが、その個別の解説は各種のテキストにゆずり、本章では製造業での活用・取り組みに触れる。
また、設計データベースの利用や設計ナレッジの活用・標準化については7章「設計生産性の基本原理と実際」によるが、一部、本章に関連した視点から章末で補強する。
<以下、詳細は本書参照>